一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

俺俺

私的評価★★★★★☆☆☆☆☆

俺俺 ブルーレイ通常版 [Blu-ray]

 (2013日本)

 家電量販店で働く青年・均(亀梨和也さん/KAT-TUN)。ある時彼は、出来心からハンバーガー店で隣に座った会社員の携帯電話を盗み、大樹というその会社員に成り済ましてオレオレ詐欺を働いてしまう。以来、彼の周囲では奇妙な出来事が起き始める。なぜかアパートの部屋に大樹の母(高橋惠子さん)が来て、均を大樹と信じて疑わず、逆に均の実家には、別の〝俺〟がいた。やがて均の周りには、会社員や大学生など、立場こそ違うが同じ顔をした〝俺〟が増殖していき……。(WOWOWの番組内容から引用)


 三木聡監督だから、安心して観てたんだけど、イマイチ面白くなかったなぁ。

 はじめのうちは、ぞわぞわしてちょっとホラーじみてるとか思ってたんだけど、進むにつれて、どれがオリジナルの〝俺〟なのか判別つかないヤツもいれば、もうどこまで似てるのか判らなくなる〝俺〟(オリジナルに近い〝俺〟からすると、劣化コピーらしいwww)もいて、ワケがわかんない。〝世にも奇妙な物語〟っぽいとも言える不条理さかもしれないけど、そもそも同番組が好きでないボクからすると、本作も好きでない理屈になっちゃうワケで^^;

 内田有紀さん演じるサヤカの振りまいた伏線の数々は、結局のところ一切合切回収されないままだったし、三木聡さんぽいシュールな笑いも不発(というか、展開的に笑いづらい)。
 ちゃんと物語はオチるべきところへオチたようにも思えるんだけど、なんか消化不良ぎみで、ハテナがいっぱいてなカンジ。

 確かに、〝俺〟って、ダレ? オレなの? と、哲学的な思索に耽る要素、ないではないけど、しんどい映画ではあったなぁ。
 とりあえず、大樹の母役の高橋惠子さんが、とにかく不条理に〝俺〟を追いつめてくるのが怖すぎたのと、亀梨さんの一人33役に免じて、★5つ。


三木聡さんの監督作品、けっこう好きなんだけどなぁ。あ、時効警察も好きです。
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●監督・脚本:三木聡 ●原作:星野智幸(小説『俺俺』/新潮文庫刊)