一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

パビリオン山椒魚

私的評価★★★★★★★★☆☆

パビリオン山椒魚 プレミアムエディション [DVD]

 (2006日本)

 この物語は、自称〝21世紀の天才レントゲン技師〟飛島芳一(オダギリジョーさん)が、動物国宝オオサンショウウオ〝キンジロー〟に関わる、ある奇妙な依頼を受けたことから始まる。これは、デタラメだが深い愛の物語なのである。
(DVDパッケージから引用)


 観てないDVDがヤマほどあって、蔵出し中ってカンジで、ときどき引っ張り出して観てるワケだ。
 この作品も2007年4月に購入履歴があって、ずっと未開封だったんだけど、買ったときに観ときゃ良かったなぁ、と今さら思った。

 笑いって、ナマモノ。
 2006年の〝時効警察〟にツボって、主演のオダギリさんの出演作というノリで買ってたと思うの。
 たぶん、その流れで観てたら、みごとにツボってたと思うのね。
 残念ながら、初見は微妙だった。でも、気になる作品は続けて2回目見ちゃうので、そっからは、やっぱりジワジワ来るわ。

 前半は、オダギリさんのレントゲン技師という設定はともかく、ハードボイルドの王道的な展開で、グググッと引き込まれるんだけど、『アキノさんが死んだ』ってところからオダギリさんと香椎さんの出演パートが分かれちゃって、そこからオダギリさんの出演パートのナンセンスと香椎さんの出演パートのシリアスが入り混じって、デタラメな印象の映画になっちゃいます。
 でも。オダギリパートと香椎パートの極端な対比は、何なんだろう?って考えちゃダメなんだろうな。
 パッケージにも書いてあるけど「鑑賞してはいけない! 体感せよ!」なんだろうな。
 てか、こんなこと書いてる時点で、ダメなんだろうなwww
 とりあえず、オダギリさんのナレが聞こえた時点で、〝時効警察〟の毒に侵されてる自分は、この作品に実はハマッてるのだろうな。

 いや、それでも。実は、味わい深い。
 映像、案外美しい。
 音楽、かなりイイ。
 デタラメ感、やっぱり繰り返し見るうちにジワジワ毒が回ってくる。
 でも、シリアスなストーリーはまともで分かりやすいので、そこを外さず観れば、オダギリさんのデタラメなパートに惑わされてロストすることは無いと思う。

 香椎さんに『本物とか、偽物じゃなくて、どっちでもいいの』って言わせるけど、たぶん、まんまそんな作品なんだろう。
 あれ? 気がついたら、最後はなんかしら家族が睦まじく集まってるよね。
 なんで? 不思議。
 あ、そうか。なんだ、レントゲンは家族(山椒魚)の嘘(フェイク)を見抜くためのメタファーだったのかい?
 やっぱり、ふざけてるような見かけによらず、味わい深いwww


香椎由宇さんは、美しい!
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オダギリジョーさんは、コメディの方が好き!
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●監督・脚本:冨永昌敬