フード・ラック!食運
私的評価★★★★★★★★☆☆
(2020日本)
幻の人気焼き肉店『根岸苑』。
かつてそこには食とともに、家族の笑顔が溢れていた。
長きにわたり、疎遠になっていた母の突然の余命宣告。
“食運”を持つ、奇跡の男が、“母の味”を求めて、食の旅に出る―。
良人の母・安江(りょうさん)がひとりで店を切り盛りしている焼肉店「根岸苑」は、他界した夫が遺してくれた唯一の形見だった。
女手ひとつで店を切り盛りし、息子を育てながら、愛情込めた手料理をふる舞うことが安江にとって幸福な時間であり、良人にとっても美味しい手料理を食べることが何よりも至福の時だった。
人々に愛されてきた「根岸苑」だったが、人気グルメ評論家・古山(松尾 諭さん)が書いた事実無根の記事により客足は激減してしまう。
少しずつ活気が戻り始めた頃、忙しく働き続ける安江に構ってほしい一心で起こした良人の行動で、 間もなくして安江は店を閉じることを決めたのだった…。
それから18年後、家を飛び出し、うだつがあがらないフリーライターとして働く良人(EXILE NAOTOさん)は、ある時、編集者の竹中静香(土屋太鳳さん)とともに“本物“だけを集めた新しいグルメ情報サイトの立ち上げを任されることに。
第一弾のテーマは因縁の「焼肉」!?
引き受けることを決めたものの、仕事に苦悩していた良人に疎遠になっていた安江が倒れたとの報せが届く。
病床の安江に会う覚悟が出来ないまま、取材で訪れた名店の先々で懐かしい「根岸苑」の味と出逢い、“食”を堪能し、“人”との繋がりの中で母の想いを知り、良人の中で変化が起きていく…。
“食運”に導かれた良人が最後に起こした奇跡とは―。
(映画『フード・ラック!食運』公式サイト「STORY」より引用)
movies.shochiku.co.jp
タイトルはおそらく〝GOOD LUCK〟から頭1文字変えて〝FOOD LUCK〟でしょうね。
この映画の裏メニューは〝焼き肉テロ〟かなぁ?www
肉の焼ける画面が何度も出てきて、たまらんよなぁ~(^q^)
確かに肉も演技しているように感じてしまいます。
脇を固める名優たちもさりながら、NAOTOさん、土屋太鳳さんの演技が安定していて、良かったですね。
出演者のみなさん、上手くて、旨くて^^;
とにかく。
よだれが止まらん! 肉食いてー!
ま、ま。腹ペコ小僧のことは、さておき。
『新人女子編集者と無頼の食通が組んで〝ホンモノの料理〟を集めたグルメサイトを作る』という設定が、まんま〝美味しんぼ〟だし、本能的に美味しいものを食べさせる店をかぎ分けるという良人の特殊能力(?)みたいなところも、〝山岡士郎〟っぽいっちゃぽいんですが、全体を通して見れば、別にパクったというほど似てもないよ、って印象です。
ストーリーは、『ワケあって、引き留める母を振り切って家出てしまった息子と、伝説の焼き肉店を畳んで独り暮らす母とが、食の記憶を通じて親子の関係を取り戻す』というような、まるで落語の人情噺のようなテイストのお話です。
なかなか衝撃的な過去の事件もあって、素直に母親に向き合えない主人公・良人ですが、母が病に伏して入院してしまったことで、なんとか母の思い出の味を復活させ、母に食べさせてあげたいと願って東奔西走します。
奔走する中で、母と関わりの深かったお店を訪れ、それぞれの店主から母の食に対する理念や信念を教えられますが、閉店した母の焼き肉店の〝味と心〟を、さまざまなお店の人たち(タレ→焼肉マウンテン(寺脇康文さん)、食肉→川崎苑(白竜さん)、ぬか漬け→割烹・味都(竜雷太さん))が継承・共有しているという筋書きが泣かせますね。
良人は、母の〝ぬか漬け〟の味の再現を試みますが、最後のピースが埋まりません。
何かが足りない気がする……。
食べる人の喜ぶ顔を見るために、母親が手を加えた食材に『おいしくなぁれ』と、おまじないをするシーンがあります。
そんなことで美味しくなれば、ファンタジーでしかありませんが、実はそこが大切だった、というオチ。
なるほどー、そういうことか。
義絶したように離れて暮らす母と息子の、人生いろいろ悲喜こもごも。
病床の母が、静香にこっそりお願いしたことは……。
あかん。そんなん、絶対泣くがな(ToT)
とにかく、脚本が分かりやすくてイイ。
ストーリーの繋がりにストレスが無く、感情移入しやすいので安心して泣かせてもらえます^^;
スッキリ泣いて、胸がすいたらお腹もすく。
焼き肉食べて、帰ろうかwww
※母と息子、関係性はさまざま。
vgaia.hatenadiary.org
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●原作・監督:寺門ジモン ●原作協力:高橋れい子 ●脚本:本宮久美子 ●音楽:Amar